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司馬遼太郎「峠」 信念で自分の道を切り開く

 

 

 

峠(上)(新潮文庫)

あらすじ

 峠は司馬遼太郎の描く、幕末物の一つである。主人公は越後長岡藩河井継之助。継之助は薩長旧幕府軍の間で行われた戊辰戦争において、越後藩を中立という立場に置こうとした事で有名である。7万石の小藩である越後藩をどうやって中立という立場に持っていくのか。継之助を支える信念とは何か。小説の中で語られる。

 

感想

 司馬遼太郎の幕末シリーズが好きで、今回峠を読んだ。幕末の動乱期に中立という立場を取ろうとした越後藩に興味を抱いたからである。周囲の反対や圧迫に屈せず越後藩の運命のために奔走した継之助に心を揺さぶられた。継之助が信奉していた行動なくして知識なしという陽明学、時代に流されず信念を貫いた崇高さ。そして早くから時代を読み外国と取引をしていた先見性と行動力。素直にかっこいいと思った。先のばかり考えるのではなく、自分の信念で動く。そんな風な男に自分もなりたい。