自分のペースで

大好きな読書を中心に、日々の気づきを綴ります。 目標→100記事執筆

成果をあげるのに才能はいらない

 「今まで何かを継続してやり遂げたことがない」

 

 「自分には才能がないからやっても無駄だろう」

 

 「あんなすごい事ができたのはあの人だからだ」

こんな風に考えて挑戦することを恐れている人は多いのではないでしょうか。

かくいう私もこのような考えに縛られてきた人生でした。しかし本当にそうなのでしょ

うか。才能がないと目標は成し遂げられないのでしょうか。あなたがいつも挫折してし

まうのは才能がないからなのでしょうか。実はそれは間違った考えなのです。「マイン

ドセット」という考えを知る事で誰でも目標や理想を達成できるようになります。

 

 マインドセット」キャロル・S・ドゥエック著

 今回参考にした書籍はキャロル・S・ドゥエック著 の「マインドセット」です。

  本の主題は「偉大な成果を出せる人の特徴は才能ではなくマインドセットである」という

事です。マインドセットには努力を嫌う硬直マインドセットと、努力を愛するしなやか

マインドセットというものがあるとドゥエック博士は述べています。そしてこのしなや

かなマインドセットを持つ事で、才能に関係なく成果をあげる事ができると結論づけま

す。

 

マインドセットとは何か

 マインドセットとは簡単にいうと、自分の行動を決定するための信念のようなもので

す。硬直マインドセットとは才能は生まれつきであると考える信念です。反対にしなや

マインドセットとは才能は存在せず努力こそ重要とする信念です。例えば野球選手の

イチローは誰もが認める偉大な野球選手です。そんなイチローを見てイチローは元々才

能があったから出来たのだと考える人は硬直マインドセットの人です。そうではなくイ

チローを見てその努力の過程を想像して自分に応用する人はしなやかマインドセット

人です。

 

 どうしてすぐに諦めてしまうのか

 あなたが今まで何も目標を達成できなかったのは才能がないからではありません。そう

ではなく努力を嫌うマインドセットに問題があったのです。それにしてもなぜ努力をす

る事を嫌うのでしょうか。どうして壁にぶつかった時に、継続ではなく諦める事

を選ぶのでしょうか。それは硬直マインドセットの人にとっては努力をせずに出来ると

いう事が何よりの価値基準だからです。壁にぶつかるということは自分の才能が否定さ

れるのと同じこと。そのため努力ではなく諦めるという道を選ぶのです。諦め続けてい

る限り自分には実は才能なんてないという現実と向き合わなくて済みますよね。つまり

努力ができない人は、「自分には才能がある」という幻想に縛られているのです。

 

 どうしてあの人はあんなにも成果をあげられるのか

 反対にどんなに難しい事でも挑戦をし、努力をし続ける人がいます。学校ではいつも

成績の上位を走り、スポーツでも活躍する。会社においては営業成績も良く、期待の

星。そして誰に対しても優しくて明るい。そんな人ってどこの組織にもいますよね。そ

んな凄い人を見ると「あの人は特別な人なんだろうな。あの人は特別才能があるから

だ。」と思ってしまいます。しかし本当にそうでしょうか。その人は才能があるからい

つも成果をあげられるのでしょうか。そうではありません。その人にも才能なんて無い

自分と同じ人間なのです。どんなに凄い友人も、同僚も最初は同じ立場からスタートす

るのです。才能があるのでは無く、壁にぶつかった時に努力を選んだからこそ成果をあ

げられているのです。

 

 マインドセットを変化させると人生が変わる

 どんなに凄い人でも才能があるのではなく、よりしなやかなマインドセットを持って

いるだけなのだという事を理解する事が大切です。例えば数学は多くの中学生が壁に思

える学問です。簡単な計算問題ならば誰でもできますが、証明問題などはしっかりと集

中して向き合わなければ解けない問題です。このような難しい課題にぶつかった時に硬

マインドセットを持つ学生は、自分には向いてないとすぐに諦めてしまいます。しか

し、しなやかなマインドセットを持つ学生は難しい問題ほど注意深く取り組みます。そ

れは成績に結果として現れます。そしてそれは数学だけでなく、どんな壁にぶつかって

も同じような反応をします。だからこそまずは、マインドセットの重要性を理解する事

が大切なのです。

 

 マインドセットは変えられるのか

 マインドセットは才能よりも重要な要素であるという事はわかりました。しかしマイ

ンドセットは変える事ができるのでしょうか。もちろんできます。しかしすぐには変え

る事ができません。マインドセットは、幼少期から自分が信じている信念なので一朝一

夕に変えられるものではないのです。しかしゆっくりと薄皮を剥がすように変化させる

事はできます。マインドセットを変えるためのステップを紹介します

 

 しなやかマインドセットへの道① スモールステップ

 1つ目はスモールステップを心がける事です。達成できる低い目標設定をするという

事です。硬直マインドセットの人はすぐに結果を求めてしまいます。例えば私は学生の

TOEICのスコアが350点だったのですが、3ヶ月後のテストで730点と設定して挫折を

繰り返していました。劣等感が増すばかりなのですぐにやめましょう。そうではなく

350点という現状を受け入れて、まずは達成できそうな450点を目指すのです。3ヶ月で

100点アップならできそうですよね。そもそも勉強自体に苦手意識があるなら、教科書

を3ヶ月毎日開く、でも良いかもしれません。このようにスモールステップを繰り返

し、ゆっくりと1年くらいかけて大きな目標を達成する事が大切です。

 

 しなやかマインドセットへの道② 楽しむ事 

 2つ目は楽しむ事です。硬直マインドセットの人は多くの場合楽しむ事が下手です。

勉強もスポーツも何もかも、才能を証明するのが目的になってしまうからです。もしも

上手く出来なかったら馬鹿にされる。とか上手く出来なかったらやる意味なんてないと

極端に考えてしまうのです。私も英語の勉強、部活でやっていたバドミントンなど苦し

いと思う事が多かったです。それでは継続なんて出来ませんよね。しなやかマインドセ

ット人は成果よりも、いかにして楽しむかという事に主軸を置いている人が多いです。

それが結果的に成果に繋がると理解しているからです。まずは上手くできるかとか、正

しいやり方とかを探す事をやめ、とにかく楽しむ事を目指しましょう。

 

 しなやかマインドセットへの道③ 失敗を許す

 3つ目は失敗を許す事です。失敗したり上手くいかなかった時に必要以上に自分を責

める事を止めましょう。硬直マインドセットの人は失敗をすると自分には才能がないと

考えがちです。極端な人は「自分はなんてダメな奴なんだ」と考えてしまう人もいま

す。何かに挑戦すると上手くいかない事の繰り返しです。英語のリスニングをすると聞

き取れず眠くなるし、単語の暗記は面白くないし、エッセイを書くなんて途方も無い道

のような気がしてきます。そのような壁に遭遇すると上手く出来ない自分を責めてしま

います。しかしその壁こそが大事な要素なのです。どんなに凄い人でも最初は同じよう

な壁にぶつかっているのです。大事なのはその失敗どのように捉えるかです。

 

 マインドセットを変えると人生が好転する

 マインドセットを変えると人生が好転していきます。才能がないからと諦めなくてよ

くなるからです。

最初は上手く出来たけど、壁にぶつかってすぐに諦めてしまったスポーツはないでしょうか。

自分には関係がないと、挑戦しないままの憧れの楽器はないでしょうか。

もう歳だからと語学の習得を諦めていないでしょうか。

私自身は今、ずっとやってみたかった楽器(ベース)に挑戦しています。当然硬直マイ

ンドセットである自分にとって継続する事自体が挑戦です。上手くいかないと不安にな

るし、なかなか演奏自体を楽しむということも出来ません。しかし今はそれでも良いと

思っています。大事なのはその上手くいかない自分と向き合い諦めないこと。とにかく

それでも継続していくことです。少しずつマインドセットをしなやかなものに変化させ

ていこうと思います。 

もしも自分を変えたいと思っている人がいたら、この「マインドセット」という1つの

考え方を心に留めて欲しいと思います。

 

 

参考文献

・キャロル・S・ドゥエック著「マインドセット」 

 

・TEDトーク 「The power of yet」 (ドゥエック博士はTEDでも有名です)


The power of yet | Carol S Dweck | TEDxNorrköping